オーダースーツ サロン ボットーネ代表の松はじめです。
まったく月日の流れるのは早いもので、あれほど書き綴っていたブログから遠ざかってしまうという、そのくらい目まぐるしい日々であります。お蔭様で多くの紳士に毎日仕立てをご提供させていただくことができており、本当に感謝であります。
パリでオペラといえば、パレ・ガルニエ宮。パリ出張の夜はオペラ鑑賞の傍ら、タキシード率を計測してまいりました。
さて、そんなわけでありまして、結婚式の服装特集 について、実はお伝えしたいことがまだ山のようにあるのですが・・
本日から少々、先日大切なビジネスで弾丸ツアーとなった、私の1人フランス滞在記とフランス在住Monsieurたちのスーツスタイルについてレポートさせていただければと思います。
やはりフランスといえば、カフェ。
強すぎない太陽がオフホワイトの建造物を照らし、心地よくオープンカフェに集えば皆ハッピー。
こちらの昼休みは大変長く、1.5時間〜2時間。日中からアルコール摂取が絶えない国であります、そのくらいのゆとりが必要なのであります。
いつ仕事しているのだろう?との疑問が浮上するのは至極当然の疑問ですが、ご縁あってお話しした日本からの白髪のビジネスマンも、【こっちはなかなか仕事進まなくて大変ですよね】と小声で漏らしていました。
とはいえ日本人の一人当たりの総労働時間数(2011年)は年間平均1728時間、対してフランスは1413時間と、日本が圧倒的に長時間働く国であることは明白、日本の残業時間はフランスの3倍といわれながら、日本人の労働時間当たりの生産性は41.6ドル、かたやフランス57.7ドルと、必ずしも労働時間と生産性を紐付けることはできないようです。(OECD調べ)
フランスでは、高いジャケット着用率
この日、27度近く汗ばむ陽気にも関わらず、
ジャケット着用率は8割を超え、
ウール×シルクジャケットを着用していた私も、水分補給を怠らないよう気を配った日であります。
もし私が生まれも育ちもスーツと無縁、
日本の商社に入社し、
右も左もわからぬまま先輩に連れられて仕事を覚えて5年、
慣れてきた頃であればノージャケット&ノータイのシャツスタイルという、
いわゆるクールビズルックでいる気候でしょう。
それでも高いジャケットを着用率。
秋物ジャケット姿も見かけます。
スーツのジャケットは脱がない
もちろんスーツに関して、上着を脱ぎ持ち歩いている、といった光景は皆無。
ですが、ネクタイの着用率は100%とはいえません。
55%か、60%か・・・
スーツ×ノータイスタイルの方がいます。
ただ、ベステッドスタイル、いわゆるスリーピーススーツスタイルの方は皆無。滞在4日目にしても街でスリーピーススーツスタイルの方をこの目にすることはありませんでした。季節柄もあります。
ベストのみスタイルの方はいました。
スーツの色は紺&グレーが基本
ビジネスにおけるブラックスーツの着用率は・・・
私独自の計測では、0%となりました。
必ずネイビーかグレーを着用。
柄は無地が60%を超えています。
ビジネススーツにおいては黒はタブー、ネイビーも様々なトーンで勝負しています。
スーツのシルエットは
フランスで見かけるスーツスタイルは全体的にタイトです。もちろん年配者はクラシックな着こなし。総じていうと日本のそれに似てタイト傾向というわけです。ただし、極端なショート着丈の方にはそうそう遭遇しませんでした。
唯一遭遇したのは、16区でしたが、全体の5パーセント未満でした。
デザインで象徴的だった点として、極端に細い衿巾のモード寄りスーツ着用も少なくなかったことです。衿か、はてまたネクタイか、いずれかが極端にナローなのです。ナロータイは英国でも見かけます。
パンツは世界的なトレンド感である、ノータックパンツ、クッション少な目のタイトシルエット。
スーツの素材は?
基本はサマーウール。
写真では伝わりづらいですが、明らかに良い素材に、私のセンサーが反応してしまったスーツ。
おそらくイタリア物のウール×シルクブレンド、パリの日差しと最高の相性。
アズーロのコットンセットアップスーツ、
その他ソラーロのコットンスーツも頻繁に見かけます。
ブラウン・スウェードシューズと合わせている率80%超。
本日レポートのフランス・パリのスーツスタイルについて
レポート月 :6月
レポート曜日:金曜午後
レポート場所:モンパルナス・シテ島・ピラミッド界隈
朝食をご一緒した老夫婦の鮮やかな色遣いに目を奪われ、
街をゆけば陽気で愉快なタクシードライバーが待っている。
どの飲食店に入っても、はずれがない、盛り付けも美しい、そんな食文化も豊かなパリ。
私が手にしているワインは、フランスのスーパーで買ってみた比較的安価ワイン【6ユーロ(約840円くらい)】なのですが、意外といけました。成城石井で1300円〜1500円くらいのワインと捉えて損傷なし。ただし、2本目は失敗、リーズナブルなワインでも美味しいのでは?という勝手な仮説は論理崩壊。とはいえユーロ高ながらもオリーブやチーズもリーズナブルなのがうれしいところであります。
次回も引き続きパリの服装をお届けします。
ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。