オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネの松はじめです。
春に向かってのオーダー、ほぼ全ての生地をご覧いただいたお客様もおり、私も言われた生地を即座に見つけ、これだけの生地をほぼ覚えているのか?の質問に、もちろんYESと回答したものの、
これはコンビニ店員が全てのタバコの銘柄を覚えていることよりも貴重なことなのではないか?などと思いを馳せておりました。
そんな本日も当サロン最終入店の20時〜の打ち合わせしか空きがないという状況。
雪が降るやもという状況のなか、ありがたい限りでございます。
たくさんの洋服制作に携わらせていただき、お役に立て、スタッフからも(もちろん大変なこともあるが)仕事が楽しい、今日は本当に楽しかった、と言われ、改めて【特殊な仕事】だなと実感しました。
さて、近年はクールビズ化しノータイ姿の方も増えましたが、やはり紳士の象徴、ネクタイ。
こんな今だからこそ巻いていれば魅力2割アップは間違いなし、私たちはタイドアップを推奨しています。
ところで、
ネクタイの太さについて意識していますか?
ただ何となくセレクトショップや百貨店で買っていませんか?
このネクタイの太さは、スーツのラペルと密接に関わっています。
ラペルとは衿。
少し前までは細めのラペルがトレンドという風潮がありました。
ここのところはといえば、いよいよエレガントに太いラペルの既製品スーツも登場しています。
スーツの衿は、本来は太ければ良いというものでも、細ければ良いというものでもありません。
顔の大きさ、どういう印象を与えるか?それにトレンドも少し加わって、ベストなバランスが存在します。
本日はネクタイ選びのポイント、太さについてご紹介していきます…
このラペルの太さと近い大剣のタイを選ぶのが美しいのです。
大剣9.5センチの太めネクタイ
非常に優雅でエレガントに見えるこちらのタイ。
ラペル巾は8.8センチに対し、タイはやや太めの9.5センチ。
紳士的な印象。
クラシックなファッションは普遍ですから、
このくらいのタイをぜひ所有しておきたいところ。
ファッションジャーナリスト 故 落合正勝氏が最も推奨するのがこの太さです。
加えて落合氏は長さも150センチと明記しています。
近年なかなか見かけることの少なくなったタイ。
この太さは、
私も最も好みの太さで、クラシックでエレガント。
何本も所有しています。
ただし年齢や体格とその時のポジションを考えながら身に付けます。
大剣8.5センチのやや太めのネクタイ
ちょうど本日ジャケットに合わせて着用していたのが、8.5センチ巾のタイでした。
ジャケットのラペルは8.6センチにしています。
このパープルは私のパーソナルカラー(似合う色)と込められた意味も重なり、
同様のタイを5本所有。
8.5センチ大剣のタイを9センチラペルに合わせています。
ラペルが太いとお感じになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、
8.5センチ〜9センチくらいないと貧弱に見えます。
この太さは、
私の体格や顔とのバランス、現状のポジションを考えると、しっくりきます。
同様のバランスがこちら。
大剣8センチのやや現代的でやや細めのネクタイ
ラペル巾8.3センチに対し、8センチ巾のネクタイ。
この太さは、
Vゾーンの構築的な雰囲気を損なわずに細くコーディネイトするギリギリのライン、と私は思います。
大剣7.5センチの現代的で細めのネクタイ
ラペル巾7.5センチに、まさに7.5センチ巾のネクタイを合わせた例です。
絞り目2つボタンも効いて、20代、フレッシュ、若手、という印象。
2013年のセレクトショップで販売されていたのはこの太さが少なくなく、8センチ以上を見つけるのはハイブランドであっても至難の業でした。
この太さは、
私は時々気分を変えたいときに付けますが、地に足がつかず半日もたずネクタイチェンジします。
カジュアルに細めを狙うなら6センチ台や7センチ
こちらは6.5センチのフレスコ織りのタイ。
対極でラペルは9センチですので、一見すればアンバランスに見えますが、
近年のミラノでも見かける外し方に思います。
9センチラペルに、7センチ大剣タイ。
ハリスツイードのジャケットに。
8.5センチラペルに、7センチ大剣のネクタイ。
ぜひこの春からはVゾーンを制してください。
ネクタイとともに、美しく魅せるポケットチーフ術についても研究して書いていきたいと思います。
ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。