オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネの松はじめです。
ご紹介のオーダーが続き、ご納品と仮縫いが続き、
秘蔵の生地も、ついに嫁ぎ先が決定。
先週日曜は13組の打ち合わせ、
目の回るような忙しさ、フィレンツェとミラノとナポリを1日で巡るとしたらこんな感じだろうか?と有り得ない回想をした日曜でした。
それでしっかり設計の打ち合わせと仮縫いができたのは、
フィッター2人とアシスタント1名で奇跡的にまわったのは、優秀なスタッフの力です。
人がすべてとつくづく実感します。
写真のタイは、最近お任せオーダーの際にこっそり取り入れているリバーシブル・タイ。
さて、結婚式を開く場合も、列席する場合も、服装に迷うことがありますよね。
大切なシーンですし、立場によって服装に対する考え方も変えなければなりません。
さらに、時間軸によっても着用して良いものと駄目なものがあります。
ネットで検索してみると、ちょっとバラツキがあります。
あるウェブサイトでは白のネクタイで!と言っているが、あるウェブサイトでは白・黒のストライプのネクタイで!と書いてある。
そこで、本日から私たちスーツコンシェルジュが様々なシーン、立場、時間軸毎の着こなし例を解説していきます。
まず、日本フォーマル協会が出しているフォーマルのルールは、
欧米諸国のフォーマルのルールとは若干違いがある、
と申し上げます…
日本では、礼装は正礼装、準礼装、略礼装の3段階が存在しています。
世界共通なのは、礼装はそれぞれ朝、夜によって変わります。
■日本
正礼装
1:モーニング
2:燕尾服(テイルコート)
準礼装
1:ディレクターズスーツ
2:タキシード
3:ブラックスーツ
略礼装
1:ダークスーツ
欧米諸国は明確な基準という意味では2段階です。
フォーマルというと、
1:モーニング
2:テイルコート(日本名:燕尾服)
3:タキシード
△4:ディレクターズスーツ
その次のランク
△1:ディレクターズスーツ
2:ダークスーツ
まず、ディレクターズスーツなどは時にはフォーマルに入りますが、その限りではないのです。
<ディレクターズスーツは、写真のようにショート・ブラックジャケットに、グレー縞のコールパンツ、モーニングタイを合わせる>それから、ブラックスーツ。
【日本では】タキシードと並んで☆☆準礼装のランクを獲得しているです。
これは、昭和20年代に日本で決定されています。
なぜ日本だけブラックスーツが入っているのかといえば、
日本人特有の礼儀を重んじる文化を尊重し、
ダークスーツよりも黒のブラックスーツの方が日本には相応しいのでではないか?
との見解から定義し取り入れたのだそうです。
ですから、これが欧米諸国にそのまま当てはまらないのです。
こちらは英国生地で仕立てた、濃紺三つ揃え。
黒に見える紺は世界中で愛される色。
お客様でも紺トーンを分けて、何着も紺無地を使いわけていらっしゃる方が。ダークスーツは、黒というより、以下の色です。
ミッドナイトブルー(紺)
チャコールグレー(濃いグレー)
これらを時間、その場の雰囲気、コーディネートなどを考えながら着こなすのです。
特に紺は、相手に対しての敬意を表す色ですし、
忠誠を示すことからも制服などにも採用されています。
写真はミッドナイトブルーのダブル・タキシード。
拝絹、ボウタイも紺で合わせて。日本の公式な場面でブラックスーツを着るのはもちろん素敵です。
ですが、ミッドナイトブルーやチャコールグレーも着こなすと一層素敵ですよ。
尚、本文はブラックスーツを否定しているわけでも、
まして日本フォーマル協会を否定しているわけでもありません。
準礼装=ブラックスーツが日本の定義であるということは、日本フォーマル協会にも確認しております。
例えば、
式典が明らかに全員黒スーツで、
外してはいけない立場であれば、黒スーツを着るべきなのです。
要はルールなんて誰かが決めたもの。
それにそこに居るであろう人々とどのように調和して、
自分をどのように見せる(見せたい)か、です。
素敵さとは、
自身が洋服を着こなしている、
外面の影響で内面の自信が
にじみ出ることで伝搬します。
今日は決まっている、
と自身が思っていることは、
自然と雰囲気で伝わり、
それが着こなしをさらに引き立てる、そう私は思います。
ぜひ素敵な礼装をお楽しみください。
次回生地では、
実際にどのシーン、立場、時間ならば どの服装がお勧めか?をシェアしていきます。
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