オーダースーツ サロン ボットーネ表参道の松はじめです。
このブログの1日のアクセスが、時に100,000を超えていることを最近知りました。
1日で?すると月に300万?
10万というと、1円を10万枚積み重ねることで得られる10万円という重みを感じつつ、
日本では初任給としては安すぎるが、東南アジア諸国ではエリートといえる10万円という金額を実感しつつ、
会話+採寸したバスト寸法とヒップ寸法を見れば、だいたいどういう服が似合うかわかる、というくらい数字に熟知した私も、10万アクセスという数値にはどういうことなのか実感が持てずにおりました。
東京ドームいくつ分なのか?その例えはこういうときにおそらく現実味を増す比喩表現なのです。それが今、私にはない、となるとどのように感じれば良いのかわかりません。
とはいえこうして何かを発信している事柄が、1日に10万回も何らか見られているというのは、しっくりくる上質オーダースーツ10着分に値する出来事といえば適切でしょうか?
つまるところ、そのくらいしっくりくる物に出会うのは難しいということです。
さて、英国からは、ホーランドシェリー社よりマイクハーバン氏が表参道サロンにわざわざお越しいただきました。ホーランドシェリー社からは、前回もデザイナーがいらしていただいております。
ホーランドシェリー デザイナーが表参道サロンに
なんということか、本日はその時のB氏のさらに上席の方が来日。それで、他店さんから嫉妬されそうですが(そんなことはないか??)来日まっさきに来ていただきました。そこで英国から見た日本のスーツ姿についてお伺いしてみました…
どのバンチにもテーマとこだわりが2日間〜3日間煮込んだカレーのように詰まっており、実際ここぞというクラシックスーツの場合に選ばれる生地であります。
この写真で私が着用しているスリーピースもホーランドシェリー社の上質ウールスーツ。SUPER表記が当てにならない程の高品質、さすが伝統ある英国マーチャントであります。
生地の知られざる話はもちろん、ここだからありのまま自由に書けるであろう、イギリスから見た日本のあんなこと、こんなことを聞いてみました。
(インタビュー質問の回答に際しては、通訳をして下さったホーランドシェリー日本総代理店M氏の意見も入っております。)
いえ、日本人のスーツ姿は評価されていると思います。
おかしいということはないですよ。
これは10年前からかわったのではないでしょうか。
在英日本人の方を含め、スーツを上手に楽しんでいる方が多くなってきているように思えます。
昔の日本人のスーツというと、真っ黒、紺、グレーなどで無地ばかりのスーツ、
シャツも無地の白という組み合わせの印象が強かったですからね。
これについてはむしろロンドンの方が進化していないと思います。
ビビットな色のスーツを、一般の人も着ているというのは素敵なことです。
表参道などは特にファッショナブルですね。
そうなんですね、年代によっても異なりますが、このあたりは英国も同じですもんね。
ではでは、イギリスの方々は日本人のスーツスタイルをどう思っているのでしょう?
というのも、前回の来日においては、当社代表と同行しました。
その際、ボットーネさんのような比較的若手のサロンオーナーとお会いしました。
そのときも、オーナーたちの姿を見て、かなり評価していたんですよ。
そうそう、ただね、日本の方は結婚式で皆黒を着るじゃないですか、それはどうかな?
我々は結婚式で黒は着ませんね。
ところでやはりマイクさんが着用されるのは紺ですか?
でも、呼ばれた結婚式であれば、階級によりますがイギリスではバラバラのこともありますよ。日本人はもう少し楽しんでもいい。
あの、結構バラバラということでしたけれど、当店のフォーマルな洋服のオーダーですと、フォーマルに限りませんが英国的なかっちりとしたファッションのオーダーご依頼が少なくありませんが?
<一同爆笑>
確かにそうですよね。英国のような階級社会の流れがそのままという国では、日本と違い特にそうなりますよね。
フォーマルといえば、結婚式の服装として、日本の新郎様の服装はどのように思いますか?
ちなみにそんな花嫁様を引き立てることこそ格好いいんですがね。
そっか、男性は英国だとタキシードはこの機会に持っておこうってなるんですね。
Mさん(ホーランドシェリー日本代表、今回通訳も兼ねて間に入って下さる)の世代は日本でもタキシードを着るパーティーとかがあって、一着は持ってなきゃね、というような感じだったんですものね。
ところで、こういう服装なんですが、中流層以上の、アッパークラスの結婚式となるといかがでしょう?
あとンNGといえば、スポーツジャケットやジーンズはNO。
ところで、一般市民からすると、そういうドレスコードが決まっている文化への憧れから、
→後半へ続く
いかがでしたか?
最後の部分などは、見栄を張らず飾らないし、どことなく奥ゆかしい、そんな英国的な雰囲気が漂ってきますよね。
こうした部分はイタリアとは対照的とすら思います。
生地もそうですが、英国は物が良い、イタリア生地なんてヤワ、あんなものが生地か!と英国が言えば、
イタリア生地はファッショナブルで艶がある、英国生地なんて堅物すぎる!とイタリアが言う、
これは実際それぞれの国で生地に関わる人間からの意見でもあります。
それと、結婚式で黒は着ないよね、というお話しがありましたよね。
みなさん、お呼ばれ結婚式といって黒の礼服をひっぱりだして、白シャツ、白ネクタイに合わせていませんでしたか?
また、こんな誤解もありました。
英国人は皆スリーピースというのは大きな誤解なのはわかりますが、私は結構着用率が高い風景を見ていたんですが、一般ビジネスシーンとなると違うのです。
実際今回M氏はツーピーススーツ(ベストがない上着とトラウザーズのスタイル)でした。
つまるところ、英国と一口にいっても、日本でも東京も大阪も愛媛も日本であり、気質もファッションも違うように、広いです。様々な角度から様々な意見を集めて統計を出してみると面白いことがわかるかもしれません。
さて、次回は打ち合わせ後編、
現在のロンドンの驚くべきビジネスマンスーツスタイルの変化についてお伝えいたします。
ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。