表参道 オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネの松はじめです。
礼装のオーダーでのご注文も少なくない当店ですが、まったく嬉しい限りです。ミラノに精通するテキスタイルデザイナーW氏から伺ったエピソードでこんなのがあります。英国人とイタリア人の結婚式があったそうで、イタリア男性人は思い思いの服装だったのに対し、英国人は一同タキシードだったそう。
「…負けた」と思ったのは無理もないでしょう。そのくらい一同揃いだと場が引き締まります。
TVで見た映像ですが、中国で日本式(西洋式)のいわゆる結婚式が増えている、そもそもは食事がメインの会だったが、列席者のなかにTシャツ姿の人間が少なくなく、ある程度食事をして途中で帰っていく姿も・・・
世界共通認識で英語が必須といわれるこの時代、国際社会だからこそ気をつけたいのが間違いだらけのフォーマル・スーツ・スタイルですね。
そんなわけで、前回は朝の結婚式でやってはいけない服装についてお伝えいたしました。
今回は夕方からの結婚式の服装について、問題を出題いたします。
友人として夕方の結婚式に呼ばれました。さて、次の5つのなかで純粋な正解は1つです。
どれが最も正解の1つでしょう?
1: 黒スーツに、フラワーホールに白の花のピンを挿した
2: 黒タキシードに白い蝶ネクタイを巻いた
3: 濃紺スーツに、白のベストを合わせた
4: 黒スーツに、白のウイングカラーのシャツを着た
5: 白スーツに、白いポケットチーフを挿した
正解は最後に。
5: 白スーツに、白いポケットチーフを挿した
・・・ぞっとします。
こ、これだけは絶対にやめましょう。
白は花嫁様のみの色です。
1: 黒スーツに、フラワーホールに白の花のピンを挿した
・・実はかなりまずいです。
フラワーホールはその名の通り、ボタンホールの名残り穴に、花を挿したことからその名前になっています。
ですが、ここに花を挿すのは、ホスト・・・
そう、つまりは主役の新郎さんのみ。
フラワーホールには何もないのが美しいです。
2: 黒タキシードに白い蝶ネクタイを巻いた
ん〜気づかれなきゃOKなラインかもしれません、日本なら。
でもタキシードはブラックタイという風に呼ばれるくらい、黒い蝶ネクタイが基本。
白は燕尾服専用なのです。
3: 濃紺スーツに、白のベストを合わせた
これはかなり惜しい。
ファッションとしてはなしではないです。
濃紺というのは問題ありません、問題は白ベスト。
白ベストは、、、そう、燕尾服専用。
だから夜ベストということで、完全にダメというのは惜しい(間違いという度合いでいうとかなり低い)ですが、
一応。
答え
4: 黒スーツに、白のウイングカラーのシャツを着た
はい、これはむしろ夜に限らず、ばっちりです。
ウイングカラーシャツは、蝶ネクタイ専用の衿のシャツのようにも思われがちですが、
このシャツにネクタイを巻けば、かなり品格が高まります。
ですから、式典にはオススメなのです。
ということで正解は4でした。
スリーピースなら尚良し、
濃紺でも洒落て良し、
蝶ネクタイも良し、
タキシードなら最高。
夕方の結婚式の列席編でした。
ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。