オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネの松はじめです。
結婚式に列席する場合などは、胸に白のポケットチーフを挿しますね。
最近ではビジネススーツでもポケットチーフを挿すという方も増えました。
日本のテレビなどのメディアでも、俳優やキャスターもTVフォールドでポケットチーフを挿している姿を見かけます。
そういえばクールビズでネクタイはしないが、ポケットチーフは挿すという方も見受けられます。
個人的には半ば諦め気味に、惜しい、タイを巻いていればジェントルなのに・・・と心の中で嘆くばかりですが。
クールビズという用語が出るだけで話が逸れてしまうので、ポケットチーフに話を戻します。
・ポケットチーフはもともと何だったのか?
・そもそもなぜ胸に挿すのか?
・胸ポケットはポケットチーフのために生まれたのは本当か?
・四角形なのは、法律で決まっていた?
そもそもポケットチーフは…
ハンカチはもっと前にいきますと、
カチーフだったといいます。
カチーフというのは、女性が頭に被る布のことです。
これが手に持つ、ハンド・カチーフとなって、ハンカチーフになったといいます。
この時代に入りますと、市民層が現代のフェイスブックのように勢いを増してきます。
「ハンカチは四角で統一するべきじゃない?」
すると、ルイ16世は法律を作ってしまいます。
ルイ16世
正方形でしっかりと統一されます。
なぜマリーアントワネットは統一したかったのでしょう?
王室ではなくて市民たちのファッションセンスに対し、美的感覚として統一感のなさに嫌悪感があったのでしょうか、
もしくは四角く統一されている方が縫製などの生産効率が上がるから、その規格を作ってしまいたかった、という現代のブルーレイや電気自動車的な理由もあるかもしれません。
いや、そもそも自分が一番華やかでありたかった、ということもあるかもしれません。
このときに、胸に白いハンカチを挿すことが一般化していきました。
もともとはフロックコートや燕尾服はフォーマルな服というわけではありませんでした。
そうなっていくと、メルセデスに乗っている、と聞くだけでEクラス以上で高級なイメージが漂うのと同じように、胸に挿していたハンカチ(ポケットチーフ)もフォーマルなものであるような認識が生まれます。
例えば現代でもドレスコードでは、ブラックタイ着用、とあれば、タキシードには必ずポケットチーフを挿すという決まりがあります。
逆に現在のスーツ・スタイルにおいては、色とりどりのポケットチーフを見かけますが、もともとは白でした。
これがまた色とりどりになって胸元を演出しているわけですから、このままではいつしか平成のルイが登場し、「ポケットチーフは白でなくてはならないよね」と法律が策定される日もくるのでは?
それで今のところは、このようなカラフルなポケットチーフが職業にはよるもののファッションとしては主張として許されるわけですが、
結局はルールというのはどこかで破られ、でもその後はオリンピック委員会が考案したカラー柔道着のように新しいルールに統合され所々変えシンプルになるが、シンプルになればなるほどファッションという観点ではまた艶やかさが生まれる。
そうして飲酒運転の取り締まりが強まったことで、健康志向もあってノンアルコールビールが売り上げの伸ばすように、時代を反映しながら昇華していくのですね。
ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。