オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネ表参道の松はじめです。
フォーマルの基本はわかってる、という方も、実際のところ基本とは違うスタイルも見かけるし、実際にはどうなっているのだろう??と悩むことがありますよね?
日本においてフォーマルシーンの代表格といえば結婚式。
結婚式を挙げられる方も、そして結婚式に呼ばれる方も、切っては切れないのが服装。
その中でも一番気を遣うのが、ご親族の方のご結婚式ではないでしょうか?
黒いスーツに、白いネクタイでいいのでは?
いえいえ、それはいますぐに辞めてください! !
親族の結婚式での服装、一体どのような格好をすれば良いのでしょうか?
きちんとしたスタイルというのは、このようになります。
・モーニング
・燕尾服
・ディレクターズスーツ
・タキシード
・ダークスーツ
色々ありますね。
さて、 どれを選べば良いのでしょう?
まずはこれを格が高い順番にしてみます。
・一番高い
モーニング 燕尾服
・二番目に高い
ディレクターズスーツ タキシード
・三番目に高い
ダークスーツ
とこうなります。
それぞれのカテゴリーに2つありますよね。
これをどうやって選べば良いかといいますと、、、
朝の結婚式・・・モーニング ディレクターズスーツ
夜の結婚式・・・燕尾服 タキシード
とこのように決まっているのです。
ではダークスーツは?というと、オールマイティーに使えます。
この格の高さを、上から【正礼装】【準礼装】【略礼装】といいます。
良く見るブラックスーツなどは、略礼装ということになりますね。
逆に新郎のお父様が着用している縞のパンツでブラックロング丈のモーニングコートなどは、正礼装ということになります。
さて、ご親族の結婚式、どんな服装が良いのかということになります。
やはり正礼装が一番!となります。
ということはモーニングコートか燕尾服ですね。
いや、さすがにそこまでは、、、、という方は、準礼装のディレクターズスーツかタキシードとなります。
気軽なもんだから、そこまでは、、、でも親族としてせめてダークスーツで。
そんな方が多いのではないかと思います。
ではダークスーツの略礼装の場合、どんな服装がルールなのでしょう?
正礼装、準礼装の場合は、タイの種類はキッチリ決められていて、それ以外のタイは認められません。
では略礼装はというと、そこまでキッチリということはありません。
ならば一般的なフォーマルスタイルで見かけるような、黒いスーツに白いタイで、というと少し違います。
実は、黒スーツに白タイ、はほぼ日本だけの着こなしです。
世界的に見ると、かなりおかしな格好に見えます。
・スリーピースの方が良い
本来のスーツスタイルというのは、ベストを着た三つ揃えが基本でした。
どんどん簡素化されてジャケットとパンツだけのツーピースが一般的となってきましたが、やはり親族の結婚式の服装となれば、略礼装といえども、スリーピーススタイルの方がエレガントです。
普段はベストを着ない方も、着用するだけで雰囲気の変わるベストを着てみると周囲が驚きますよ。
過去の記事:スリーピーススタイルの着こなし
・レジメンタルストライプを避ける
レジメンタル・ストライプとは、いわゆるナナメのストライプのことです。
一般的に海外の方は、レジメンタルストライプを避ける傾向があります、特にフォーマルシーンでは。
レジメンタル・ストライプのネクタイは、グローバルでもなく、クラシックでもないと考えられています。
アメリカの大学のタイや、連隊のタイも、レジメンタル・タイです。それぞれのチーム、クラブに所属するイギリス人が、そのチームの一員であることを表すのがレジメンタルタイを締めているシーンなのです。
過去の記事:レジメンタルタイの向きにはご注意を
ちなみにイギリスや、イギリスの植民地であった国へ行く方は、レジメンタルタイにはかなり注意が必要です。
ではレジメンタルを避け、どんなタイがフォーマルとして良い服装かといいますと、、、
・小紋タイを身につける
となります。
色も礼装に準じたシルバー系がベストです。
ドット柄、小紋柄はどんなシーンに付けていっても失礼がない、最もフォーマルな柄です。
ということで、親族の方の結婚式の服装として、略礼装において最適なネクタイは、シルバーの小紋となります。
・アスコットタイやボウタイを身につける
こちらも素敵です。
シャツは普通の衿でも良いのですが、
・ウイングカラーのシャツ
・ダブルカフス
が尚良いです。
ウイングカラーのシャツはあまり馴染みがないかもしれませんが、ボウタイ(蝶ネクタイ)用のシャツというわけではないのです。
ウイングカラーシャツの上に、ネクタイを巻けば、とてもエレガントな結婚式の服装になりますよ。
過去記事:ウイングカラーの着こなし
(写真のタイは朝専用のモーニング・タイ)
そして靴ですが・・・
・黒のストレートチップ
黒のストレートチップという靴は、一足あると、生涯重宝する靴です。
先端に真っすぐチップが入った靴のことを指します。
フォーマルというと、光沢のあるエナメルのイメージが強いかもしれませんが、タキシードなどの夜の正装の場合は、エナメル靴になるのですが、朝の正装や略礼装のスタイルでは、黒のストレートチップ靴が正解になります。
ちなみに、タキシードのときにエナメルの靴を履く理由は、こんな由来があります。
過去の記事:フォーマルにはエナメル靴なのはなぜ?
親族の結婚式、タキシードで!という方もたくさんサロンにお越し頂いております。
準礼装などのスタイルもとてもおすすめですよ。
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