
オーダースーツ 東京ボットーネの松はじめです。
平日もお客様が絶えなくなって参りました。涼しくなってきましたから、秋物スーツが楽しいですね。コートのご注文も過去最高、そして中国・上海のお客様からご注文を頂いたオーダースーツ、仮縫いに上海へと旅立ってきます!
日本製の1着のスーツを通して、世界中の人々のライフスタイルに貢献する、が私たちボットーネの経営理念ですが、小さい洋服店ながら、いよいよ本格的にアジア展開もスタートしました。
さーて、この写真のスーツ、、何と表現すれば良いのでしょう?
パッと見ただけで漂う存在感、説明不要のこの生地、エルメネジルド・ゼニアの最上級グレード、15millmill15です。言葉にならない、といいますか、写真ではおそらく現物の10分の1も伝わらないと思うんですが、とにかく上質オイル感満点の生地です。
海外で着用なさるお客様でしたので、トレンドを取り入れすぎず、あくまでもクラシックな3ボタンのご注文。 伊、本バス毛芯、総ステッチ仕立て、立体的なシルエットと威厳のある雰囲気にこだわりました。
見た目だけでなく着心地も、随所のいせ込みで、着るほどになじむスーツとなっていますよ…

15millmill15のブランドネームが眩しい裏地。15millは正規品でも青いタグです。
ゼニア15milmil15はクインディッチ ミルミル クインディッチといいます。よくゼニアといえば最高級はトロフェオ、と思われがちなんですが、実は最高級がこのクインディッチ ミルミル クインディッチです。
まるでシルクのようなこぼれおちそうな手触り。
15milというのは、実際の原毛の太さのことからきていますので、SUPER表記でいいますと、SUPER170という表記になるのです。
着心地はもちろん柔らかく、どの角度から見ても、一瞬で良いスーツとわかるのがゼニア・クインディッチ ミルミル クインディッチ。
当店では、百貨店をはじめ、仕立て屋さんと比べるとびっくりするような価格でお仕立てしていますよ。
この写真の裏地はうっすらとペイズリーなんですよ。
そういえば、裏をめくるとシワが寄っていますよね?
これは良いスーツの証拠なんです。
スーツの生地というのは湿度などで動きます。ですが、糸や裏生地はほとんど動きがありません。
そこで良いスーツは、裏に遊びを持たせ、表生地を最も美しく見せるんです。
裏は、ゆとりがあるべきなんです。
手間もかかるので、そういう仕立ては多くはないです。
ですから、比較的手頃な値段で、スピーディーなマシンメイドの既製品のスーツを匠の職人に見せると、、、
「こんなキレイな裏地、スーツじゃねえ!」
とお叱りを受けることになります。
裏は汚い方がいいなんて、、理論を理解すればわかりますけど、知らないとびっくりですよね。
このあたりは、一口にオーダースーツといっても色々な作りのがありますから、裏を見てみるのも見分け方のひとつかもしれませんよ。
それにしても、高級素材は驚くほどの滑らかな手触りです。スーツの軸になるのは《素材と仕立て》ですから、 こんな両方にこだわったスーツがあると、世界のどこに着ていっても恥ずかしくないですね。
ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。













