オーダースーツ東京 ボットーネの松はじめです。

スーツなどの洋服は、生地などの表も大切ですが、仕立てにおいては中が全てです。高いオーダースーツか安いオーダースーツか?良いオーダースーツか悪いオーダースーツか?シルエットとか耐久性、こうした部分はどこで決まるか?といえば、ほとんどが服の裏側で決まります。細かいことをいうとキリがないのですが、例えばどんな芯を入れていて、どんな風な工程で作るか?によって変わりますから、車でいえばベンツか軽自動車か?くらいの差が出ると思います。さて、本日はあまり見ることがない、スーツの内側を一部公開させて頂きますね。これは、縫製を手掛けているファクトリーの展示会に展示されていたものを、お伝えしております…


少し光が入ってしまって、わかりにくいのですが、立体感やハリを出すためにはたくさんの芯地が必要になります。


 
こちらはバス芯といって、素材は馬のしっぽなんですよ。

 
 
この仕立てでは、バス芯を肩にハリをもたせるために使用しています。また胸の立体感を出すためにも使用することがあります。
 



土台となる毛芯、もともと平面の生地に立体感をもたせていくわけです。
芯地は毛芯は柔らかくて着心地の良いスーツができますが、手間もコストもかかります。

これとは逆に接着芯という芯もあり、こちらは毛芯に比べて安価で、手間もかかりません。

そしてスーツとして完成したときの見た目には、パッと見てもわかりにくいのです。ただし、その日が来るまでは…

 
その日とは、雨です。接着芯は湿気に弱いので剥離減少を起こしやすく、衿付近がヨレてしまうスーツは接着芯が原因のことが多いでしょう。

既製服は色々見ていますが、ほとんどが接着芯ですね。なぜなら売れ行きには関係ないですからね。



接着芯の批判のようになってしまいましたが、決してそういうわけではなく、パリッと固い服を作るなら毛芯より接着芯の方が良い場合もあります。

当店でも、ブライダルなどでは半毛芯という仕立てにすることもありますよ。
また薄手の夏のスーツ生地では、接着芯を使った方がきれいに仕立て上がることもあります。まさに一長一短なのです。

これから当店で作ってみたい、という方は、着るシーンや好みをお伺いして、このあたりも最適な提案を致しますので、お気軽にご希望をお伝えくださいませ。


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ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。