腰ポケット フラップ

オーダースーツ 東京ボットーネの松はじめです。
前回は、スーツのフラップは、つけるべきか?無くすべきか?についてお伝えしました。
前回の続きです。

フラップはしまえるのだから、全てフラップを付ければ良いのでは?という考えが浮かびますが、私はフラップ無しスーツを仕立てます。
一体なぜなのかといいますと…

それは、年月が経つにつれて、ポケット開口部が開くからです。

腰ポケット フラップ

ポケットを使用してもしなくても、開いている部分ですから、動きによって開いてくるのです。


もちろんポケットに物を入れるのは型崩れすることからおすすめできません。
しかしどうしても時々入れてしまう、というのであれば、特に避けられません。


ではどうしたら美しいシルエットが保てるのか?
ポケットが開くのを防げるのか?


私はポケットを縫いつけてしまうお仕立てをおすすめします。
実際に、私が持っているスーツやコートの多くは、腰ポケットを縫いつけてしまう仕立てとなっています。

もちろんポケットを使用することはできなくなります。
ですが、それと引き換えに、ポケット開口部が開くことはなく、美しくエレガントな状態を保つことができるわけです。

実用面を取るか?見た目を取るか?


とはいえ、腰ポケットというのは使用すべきものではありません。
使用しても型崩れしにくいポケットは、内ポケットです。
入れる物は最小限に抑え、どうしても入れなければいけない場合は、内ポケットに入れるのが紳士。

ということで、腰ポケットを割り切って使わないと決めた方ならば、縫いつけてしまってもまったく問題はありませんよね。

(強制のような言い回しになってしまってすみません)


さて、冒頭のフラップを付けていても、しまえるのならばフラップ付きスーツが有利なのでは?という点についてですが、もうおわかりの通り、

 

フラップ付きスーツのフラップをしまえるようにすれば、
フラップをしまった時に、開口部が開いてきて、むしろみっともない可能性があるのです。



フラップ付きスーツを選ぶか?
フラップ無しスーツを選ぶか?
ポケットの在り方にもこだわってみてはいかがでしょう?

 

 

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