オーダースーツ 東京ボットーネの松はじめです。
以前の洋服物語⑬でタキシードの由来についてお伝えしましたが、今回は側章の由来についてです。
フォーマルなタキシードのパンツには写真のようにラインが入ります。
1本であったり、2本であったり。
このラインを側章(そくしょう、またはがわしょう)と呼びます。
タキシード、燕尾服(テールコート)などのフォーマルパンツに入るこの飾りですが、一体誰が何のために入れたのでしょう?
その当時勢力を誇っていたナポレオンの軍。
前回のスーツの袖ボタンの由来にも続いてナポレオンが関係しています。
ナポレオン軍の強さの秘密は、例えばその戦闘隊形であったり、戦略であったり。
軍には歩兵部隊から、移動攻撃に適した騎兵部隊、また砲兵部隊など様々な部隊を配置していました。
部隊を広範囲に分散配置して、敵の攻撃目標を惑わせる、
歩兵による攻撃と騎兵の突撃を合わせ、さらに砲兵の集中射撃!
といった合わせ技で敵に対して衝撃を与えるなど、非常に緻密な作戦を立てていたようです。
こうした中、その兵の種類分けのために軍服に側章が採用されたことが起源と言われています。
制服に憧れを抱く少年、少女は多いと思います。
私も警察官やJR(当時は国鉄でした)の制服に憧れがありました。
それはやはりいつの時代でも、潜在意識の部分で感じているその服を着るものの象徴、権威のようなものに対する憧れではないでしょうか?
スーツやタキシードの起源にも、軍服が大きく関わっているというわけです。
洋服物語⑤ スーツのベストの一番下のボタンを外すことになった由来とは?
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