オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネです。
こちら、ダブルブレストのジレ(ベスト)を太めラペルに合わせたスリーピーススーツ。色は単純なグレーではなく、くつろいだブラウンが織り込まれているあたりに今年っぽさがある一着。この季節、インナーにダブルをシレッと合わせて着こなしたいですね。
11月も後半に入り、朝晩の冷え込みによってコートが活躍するシーズンとなり、スリーピーススタイルでのビジネスも丁度良い気候の到来といえます。テーラーは2016年SSコレクションの選定など、春の準備をしているのですが、 さらに私たちは2016-2017年AWの打ち合わせを。なぜそんなに早く?といえば、オーダーの場合少し先を見越してのご注文が多く、早め、早め、と動くお客様に対して、素材の入荷が遅いので、年間を通して入荷し、かつ良い染色、良い品質を、英国やイタリアの素材を中心 で探し続けているのです。
さて、本日はこちら、サイドゴア・ブーツ。
余計な装飾のない、シンプルなブーツこそ、渋みのある履きジワが味になります。
この季節、ブーツといえばチャッカブーツ!という固定概念で頭の中を占領してしまいそうなところ、ちょっとロックなテイストで色気を入れてみるのも悪くありません。
でも、このブーツは、もともとレディースです・・・
サイド・ゴアブーツは、脱ぎ履きしやすく、
そして甲(アッパー)のラインが美しいブーツです。
サイドゴアという名前は、ご覧のように、サイドにエラスティックという、伸縮性のあるゴム素材を挟み込んで作られたブーツです。
基本的には紐がない、ご覧のようなブーツがサイドゴアブーツで、正確にはサイド・エラスティック・ゴアード・ブーツと呼ぶのだとか。
このブーツ、
ジョンロブが創業するさらに30年前の1836年、
ビクトリア女王即位の前年、
ロンドンのJスパーカーホールが、ビクトリア女王のために!と、脱ぎやすくフィットしたブーツを開発すべく考案されたもの。
ところが、このブーツを見て一目惚れしたのは、彼女ではなく夫、プリンスルバート。
早速アルバートは議会へ登院する際に履いてでかけます。
こうして、アルバートブーツとの名称がつきます。
そうこうして時代は流れ、1960年台、
あのビートルズが着用。
そのブームに乗り、ロンドンのモッズ(当時流行の音楽や服装などライフスタイル全般の支持者)の間で大流行します。
こうして、ビートルズとロンドンのチェルシー地区が重なって、今度はチェルシーブーツとの名称で呼ばれるようになりました。
サイドゴアブーツ、アルバートブーツ、チェルシーブーツ、どのように呼ぶかはさておき、
実際の履き心地は、非常にスムーズ。
特に靴を脱ぎ履きする文化のある日本では実用面からも良いと思います。
また、アッパーが美しいので近年の極細のパンツなどでは足先を綺麗に見せるし、
パンツ丈短めのロールアップしたデザイン(裾ダブル)とも相性が良いです。
履き込むたびに入る履きジワが、シンプルな表情に味と渋みを演出してくれるのも特徴ではないでしょうか。
この季節の鉄板、チャッカブーツを王道路線としたら、少し色気のある路線がサイドゴアブーツのスーツ・ジャケットスタイルと私は考えます。
水曜は妻の誕生日を祝うため、日光東照宮へお参りとお祓いに行ってきました。
ま・あ・妻には、あまり詳細を話していなかったため、
日光?はぁ?(息子に見ざる聞かざる、の話をしたいがために猿をずっと息子に強調しており)なぜ猿?
と言われ、
日光猿軍団か何かへ行こうよ!というような話と勘違いしたそうで、
最終的には皆、日光東照宮と二荒神社といった荘厳な場にて清められ、
良かった良かった。
それにしても、寒かったのと、
息子が一番大喜びでした、
だって、新宿初・東武鉄道乗り入れのスペーシアに乗れたからね。
荘厳な空間に、身が引き締まる思いです。
私たちの会社にも、新たな仲間が加わり、同時に様々な事情から去る人間もおり、
しかし良い洋服作りのため、基準を下げず、ぶれず、しっかり仕事しよう、
そう改めて決意できたと思います。
翌朝(昨日)は、降雪。。
本日からも一歩一歩、がんばります。
私、株式会社ボットーネ代表として思ったこと、クルーたちに向けて、
代表のぶっちゃけブログなるものも更新を開始しております。
ファッションと直接関係はありませんが、
不器用ながら日々現場で格闘している私含むクルーの日記含め、
クルーともども今後もよろしくお願いいたします。
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小寺のブログ
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ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。