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オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネの松はじめです。

結婚式に列席する場合などは、胸に白のポケットチーフを挿しますね。
最近ではビジネススーツでもポケットチーフを挿すという方も増えました。
日本のテレビなどのメディアでも、俳優やキャスターもTVフォールドでポケットチーフを挿している姿を見かけます。


そういえばクールビズでネクタイはしないが、ポケットチーフは挿すという方も見受けられます。
個人的には半ば諦め気味に、惜しい、タイを巻いていればジェントルなのに・・・と心の中で嘆くばかりですが。
ポケットチーフは和製英語なんです。もうそろそろクールビズにも慣れるべきなのでしょうが、日本総クールビズにならぬよう、最後の砦となるべく反クールビズを徹底しよう、と挽きたてのコーヒーを飲みながらそんなことを想い書いているのでした。

クールビズという用語が出るだけで話が逸れてしまうので、ポケットチーフに話を戻します。
 
 
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ポケットチーフについて、ご存じですか?

・ポケットチーフはもともと何だったのか?
・そもそもなぜ胸に挿すのか?
・胸ポケットはポケットチーフのために生まれたのは本当か?
・四角形なのは、法律で決まっていた?


 
そもそもポケットチーフは… 
もともとハンカチ(ハンカチーフ)でした。



ハンカチはもっと前にいきますと、
カチーフだったといいます。


カチーフというのは、女性が頭に被る布のことです。
これが手に持つ、ハンド・カチーフとなって、ハンカチーフになったといいます。

 
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ハンカチは、中世欧州では貴重品で、親から子に受け継がれたり、婚約のしるしであったともいいます。
婚約指輪ならぬ、婚約ハンカチーフというわけです。





最初はこのハンカチをウエストコート(ベスト)に忍ばせていました。




 
その後1800年代半ばに、ジャケットに胸ポケットができて、ジャケットに入れるようになりました。
ちなみに胸ポケットが完成したのは、ポケットチーフを入れるためだけのためだったようです。

 

さて、1900年代になりますと、革命ムードがヨーロッパに吹き荒れます。
この時代に入りますと、市民層が現代のフェイスブックのように勢いを増してきます。
王室分化から、ハンカチもどんどん一般的なものとなっていきます。



ハンカチは、どんどん豪華に、そして巨大に、様々な形がでてきました。
飾りや刺繍も年々豪華になり、人々は競うように形も丸も楕円(だえん)もあれば、三画も、さらに星のような形もあったようです。



 
いつの時代もそうなのですが、ファッションですから、私の形がお洒落だとか、私のが大きくて鮮やかな色だとか、そういう風に広がっていったわけです。


 





バッキンガム宮殿、マリーアントワネット妃は、夫のルイ16世にその話をしました。
「ハンカチは四角で統一するべきじゃない?」




すると、ルイ16世は法律を作ってしまいます。

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ルイ16世

 
法律:ハンカチは正方形でなければならない。


この後ハンカチは
正方形でしっかりと統一されます。
タテヨコのサイズが同じ、四角形のハンカチ。




なぜマリーアントワネットは統一したかったのでしょう?

王室ではなくて市民たちのファッションセンスに対し、美的感覚として統一感のなさに嫌悪感があったのでしょうか、
もしくは四角く統一されている方が縫製などの生産効率が上がるから、その規格を作ってしまいたかった、という現代のブルーレイや電気自動車的な理由もあるかもしれません。 


いや、そもそも自分が一番華やかでありたかった、ということもあるかもしれません。








こうしてその後は、フロックコートや燕尾服という服が広くブルジョワジーによって着られるようになります。
このときに、胸に白いハンカチを挿すことが一般化していきました。 

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もともとはフロックコートや燕尾服はフォーマルな服というわけではありませんでした。

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それはそれまで普通の村だった風景が、ある日歴史的文化遺産に認定され、急激に観光客が増えるように、そのまま礼服へと昇格していきます。

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そうなっていくと、メルセデスに乗っている、と聞くだけでEクラス以上で高級なイメージが漂うのと同じように、胸に挿していたハンカチ(ポケットチーフ)もフォーマルなものであるような認識が生まれます。





例えば現代でもドレスコードでは、ブラックタイ着用、とあれば、タキシードには必ずポケットチーフを挿すという決まりがあります。



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逆に現在のスーツ・スタイルにおいては、色とりどりのポケットチーフを見かけますが、もともとは白でした。
これがまた色とりどりになって胸元を演出しているわけですから、このままではいつしか平成のルイが登場し、「ポケットチーフは白でなくてはならないよね」と法律が策定される日もくるのでは?


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それで今のところは、このようなカラフルなポケットチーフが職業にはよるもののファッションとしては主張として許されるわけですが、


結局はルールというのはどこかで破られ、でもその後はオリンピック委員会が考案したカラー柔道着のように新しいルールに統合され所々変えシンプルになるが、シンプルになればなるほどファッションという観点ではまた艶やかさが生まれる。

そうして飲酒運転の取り締まりが強まったことで、健康志向もあってノンアルコールビールが売り上げの伸ばすように、時代を反映しながら昇華していくのですね。

 

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