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オーダースーツ コンシェルジュ ボットーネの松はじめです。

ブリティッシュスーツの起源では、今のウールスーツがどこで誕生したか?を追ってきました。
ボー・ブランメルという記事では、現代のようなスーツスタイルを作った男、ブランメルを紹介しました。


ところで、まだ上記の歴史にイタリアのスーツが出てきていませんね。
スーツは英国起源はわかったけど、イタリーのスーツはどうやって普及していくのか、
そしてどうしてブリティッシュスーツにはない、あの色っぽさが、イタリアスーツにはあるんでしょう?
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トランプ詐欺師 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ作

1590年代 ローマの人々の服装がわかります。






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イタリア、トレヴィの泉。
1762年に完成。
バロック時代の面影を今に残していますね。

1760年からがイギリス、産業革命の始まりと言われていますから、その2年後です。









さて、時代は産業革命から1900年代初めです。
アメリカではライト兄弟が飛行機を発明したのが1903年、
日露戦争が1904年です。


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ウンベルト1世、1844年生まれ。1878年よりイタリア国王。


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この頃、イギリスでは洋服は大量生産化されています。現代に近い流れ作業も取り入れられ、しっかりと設計図に基づいて、機械化されスピーディーに正確に洋服が完成していきます。

 

 
その頃のイタリアなのですが、まだまだ陸の孤島です。まだミシンも普及していませんでしたので、パタンナー、カッター、テーラーが独自の技術を奮って洋服を仕立てています。




 
こうした職人中心の文化の中でも腕利き職人技術をしっかりと体型化した人物が、ドメニコ・カラチェニやその兄弟です。




私たち、ボットーネの仕立てでも、
ドメニコ・カラチェニ に師事した巨匠監修のもと作られたファクトリーがあります。

この仕立てをご着用いただいた方からは、軽い、ととても高評価を頂戴します。






さて、カラチェニ一族は、ブリティッシュスーツに対抗するように、伝統のイタリア仕立てを広げていきます。

 

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イギリス、特にロンドンは現在でも残る階級制度、伝統を重んじる心、


それでいて気温が(東京に比べ)低め、割に安定した気候、(当時)美味しくない料理、という部分と、乗馬服の宮廷服や、軍服からのフロックコートなど、歴史と威厳が表現できる服を作りました。







イタリアはお国柄の陽気さ、地中海に面した温暖な気候、美味しい料理、芸術性とどれをとっても英国と対照的。(北イタリアと南イタリアでの違いなど様々あるのですが、大まかに表現します)
ですから生まれてくるスーツも、着ていて楽で、デザインに抑揚があり、美しい服を作りました。

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イギリスが宮廷で着用されたり、身分の証としての洋服からのスーツだったのに対して、イタリアは着心地が良くて、モテる服だった、といっても過言ではありません。
イギリスは芯をたくさん使い、構築的なシルエットを作りますが、イタリアは芯をできるだけ薄くして、アイロンワークでふわっと立体的に見せます。






イタリアスーツ職人は、テーラーの時代から既製服(プレタ)を縫うようになり、最初はフランスの既製服の下請け仕事が増えます。

またイギリスの富裕層がイタリアに別荘を持っていましたから、テーラーはイギリス人のお仕事を受けることも少なくありませんでした。





ですから、イタリアテーラーは、スーツの根っこの部分はイギリスということを抑えていて、そこにフランスの華やかさやファッション性を入れた、一つの新しいスーツスタイルなのです。



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ということで、仕立てにおいてはイギリス、イタリアとまったく違う考えがベースになっているのです。







今のスーツの起源は確かにイギリスにあり、それを大英帝国の影響力から広げたのも現イギリスですが、
陸の孤島だったイタリアでは独自の進化を遂げ、それが世界中で愛されるようになっていくのです。







さて、とはいっても、実際にイタリアスーツが世界へ本格参入したのは、最近です。


1960年のローマオリンピック以降です。

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これによってアメリカがその影響を受けました。
そのため、この後のアメリカスーツスタイルにはイタリアンスタイルのエッセンスが加えられていくのです。




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東京や日本の中枢都市にもイタリア・スーツが並んでいない都市の方が少ないですよね。


だた、イタリアといってもミラノとナポリではまた別の服です。
ロンドン寄りの北イタリア・ミラノはファッション性を重視しながらもトラッドな部分を忘れませんが、
南イタリアのナポリは艶っぽさ、色っぽさ、着易さ、見た目、流行感をとらえているように思います。


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日本人商社OLは、イタリアスーツを着ている男性はちょっと・・・と敬遠する。イギリススーツの方が人気がある、というある調査結果を耳にしたことがあります。

おそらくミラノテイストではなくて、ナポリテイストのイタリアスーツのことでしょう。

現在日本の雑誌に掲載されている大半は、ナポリのスタイルといっても過言ではないのでは?









ボットーネでは創業以来、ただスーツを仕立てるだけでなく、立場や時間、与えたい印象、好み、お持ちのアイテム、似合う色と柄、今と未来のスタイルをトータルで考えた、あなたに最適な戦略的スーツのお仕立てと着こなしをご提案いたしますので、まずはメールで日程をご予約ください。